研究課題/領域番号 |
17K19321
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村井 篤嗣 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (10313975)
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研究協力者 |
堀尾 文彦
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 畜産学 / ニワトリ / モミ米 / 腸管 / IgA / 有機酸 / 腸内細菌 / 玄米 / 栄養生理学 / ムチン / ワクチン / 飼料 / 生体防御 / 感染症 |
研究成果の概要 |
ニワトリは破砕能力に優れた筋胃を持つ特性により強固な物性を持つモミ米をそのまま利用できる。本研究では、モミ米摂取によるニワトリ腸管での生理的変化を網羅的遺伝子発現解析により捉え、この解析によって顕著に減少することが判明したIgA抗体産生への影響を調査した。DNAマイクロアレイ解析により、モミ米摂取は小腸におけるIgA構成遺伝子の発現を減少させることが判明した。また、モミ米摂取はワクチン暴露による特異的なIgA抗体の産生も減少させた。モミ米摂取は盲腸内で産生される短鎖脂肪酸産生量を減少させたことから、モミ米の発酵基質としての特性がIgA抗体産生減少の一因と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、モミ米を摂取したニワトリでは腸管におけるIgA抗体の産生が減弱化することが初めて明らかとなった。この結果は、モミ米摂取により腸管からの病原菌侵入が容易になることを示すわけではないが、モミ米を使用する生産者にとっては懸念材料となる。モミ米の摂取時に、発酵性食物繊維を加えることで腸管IgAの産生を回復できる可能性が示されたことから、生産者が安心してモミ米を利用し、国産飼料資源としてのモミ米の地位確立に貢献できる成果である。
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