研究課題/領域番号 |
17K19346
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分子生物学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
木村 浩之 静岡大学, グリーン科学技術研究所, 教授 (30377717)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 温度適応 / 生育温度 / 好塩性アーキア / リボソームRNA / GC含量 / トランスクリプトーム解析 / G+C含量 / 微生物 / 好塩菌 |
研究成果の概要 |
砂漠の塩湖に生息する好塩性アーキアは、ゲノム上にグアニンとシトシンの割合(GC含量)が異なる16S rRNA遺伝子を有する。また、原核生物の16S rRNA遺伝子のGC含量と生育温度は高い相関を示す。そこで、好塩性アーキアは低温時には低GC含量16S rRNAを発現させ、高温時には高GC含量16S rRNAを発現させるという仮説を検証した。好塩性アーキア6菌株を20℃から55℃まで培養し、各16S rRNA遺伝子の発現量を測定した。その結果、20-40℃においては低GC含量16S rRNA遺伝子が多く発現し、50-55℃では高GC含量16S rRNA遺伝子の有意に高い発現が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、培養温度によって好塩性アーキアがGC含量の異なる16S rRNAを含むリボソームを使い分けるという新たな温度適応メカニズムに関する知見を得た。今後、高GC含量の16S rRNA遺伝子を含む新たなリボソームRNAオペロンやその転写制御遺伝子群をゲノムに組み込むことによって、原核生物の生育温度を5℃プラスする新たなバイオ手法に繋がる可能性がある。製薬、醸造、食品、水処理、環境浄化といった様々な産業分野で利活用されている有用微生物菌株の生育温度を5℃程度上昇させることができれば、バイオリアクターの冷却コストを大幅に削減することが可能となり、温暖化防止に貢献することができる。
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