研究課題
挑戦的研究(萌芽)
転写は遺伝子発現の最初の機構であり、非常に重要である。本研究では、リアルタイムの転写可視化を目指して、その基盤技術である、ナノ開口法の改良を行った。その結果、基板作製手順や、表面処理の最適化を行い、基板間のバラつきを抑えることに成功した。また、転写では、レール(DNA)が3次元で折れ曲がるので、その上を運動する酵素(RNAポリメラーゼ)や、制御因子の3次元的な空間配置や、その結果引き起こされる相互作用の強弱が重要であるが、DNAナノ構造を用いることで、ナノメートル精度で転写関連因子の空間配置を制御する基盤技術を確立した。
タンパク質や核酸など生体分子間の相互作用は、生命現象の基本であり、本研究で確立した方法は、これらの分子機構を理解する上で有用である。本研究では、精製した因子を用いているが、作製したナノ開口チップには、細胞抽出液や細胞そのものを載せる事も可能であり、将来的には、1分子レベルの高感度検出が可能な利点を生かし、臨床検査などへの展開も期待される。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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