研究課題/領域番号 |
17K19358
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
分子生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
小保方 潤一 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (50185667)
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研究協力者 |
佐藤 壮一郎
松尾 充啓
畑 貴之
風間 明
早川 千明
西門 航平
山口 史香
川口 晃平
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | ゲノム変動 / トランスクリプトーム / 転写開始点 / クロマチンリモデリング / DNA修復 / クロマチン修復 / ヒストン修飾 / プロモータートラッピング / トランスクリプトーム変動 / DNA切断 / 新規転写 / ヒストンアセチル化酵素 / ヒストン脱アセチル化酵素 / 遺伝子転移 / 転写活性化 / プロモーター新生 / エピジェネティックス / クロマチン / DNA2本鎖切断 |
研究成果の概要 |
ゲノムDNAの構造変動(挿入、重複、欠失、転座など)によって、ゲノム中に新規の転写開始点や転写領域が生じるメカニズムを実験的に検討した。プロモーターを持たないコード配列を植物ゲノムにランダムに挿入すると、受容ゲノム領域の配列や性質とはほぼ無関係に、一定の頻度で偶発的に転写開始点と転写領域が生成された。一方、受容植物のクロマチンリモデリングを撹乱すると、内在遺伝子の発現には大きな影響は無かったが、新規転写領域の転写強度は大きく変化した。これらの知見は、ゲノムの構造変動はその近傍で生じるクロマチンリモデリングを介してトランスクリプトームを変動させていることを強く示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究で得られた知見は、真核生物界でみられる進化や遺伝子新生などの背景には、ゲノムDNAの切断修復に伴うクロマチンのリモデリングが関与していることを示唆しており、「DNAの切断修復と転写活性化の関係」という進化分子生物学の根本原理に関わる新しい研究領域に光をあてる研究、言い換えれば、新しい研究領域を切り拓く研究である。また、これらの研究によって得られる一連の知見は、生物進化の原理だけでは無く、ゲノム中に人為的に挿入された外来遺伝子の活性化メカニズムにも強く関係しており、その意味で、遺伝子操作技術の安全性評価の理論面にも今後大きな影響を与える可能性がある。
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