研究課題/領域番号 |
17K19369
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
|
研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
西野 敦雄 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (50343116)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 筋収縮 / キラリティー / 遊泳運動 / 細胞骨格 / 尾索動物 / 運動解析 / 細胞・組織 / 生体分子 / マイクロマシン / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
動物の運動の多くにはキラリティーが見られ,また生体高分子も通常,キラリティーをもつ。しかし,細胞がキラルな構造体/運動体であるという認識は一般的でない。我々は,海産動物ホヤのオタマジャクシ幼生が右ネジ方向に螺旋を描きながら泳ぎ上がる性質をもち,また尾部の筋肉細胞の筋原線維(筋肉細胞内部の伸縮性の繊維)が左右で同じ方向にねじれていることを見出した。本研究により,このねじれた筋原線維の形成過程が明らかされ,また阻害剤ライブラリの活用により,このネジレた筋原線維形成を制御するシグナル因子の候補が見いだされた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトがボールを投げるときのような「キラルな運動」は他の動物で見ることができ,またその多くが個体差のない画一的な方向性を示す。本研究は,海産動物のホヤのオタマジャクシ幼生が,運動パターンにも,筋肉細胞の収縮装置にも画一的なキラリティーが見られることに注目して,この筋細胞の「螺旋性ができる仕組み」と,このねじれた筋原線維が「個体運動レベルの螺旋性を生み出す仕組み」の双方の解明に取り組んだ。本研究は,細胞がキラルな存在であること,そしてそのキラリティーに基づいて個体運動の回転が生み出される場合があることを明示する。
|