研究課題/領域番号 |
17K19372
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大隅 典子 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00220343)
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研究分担者 |
木村 龍一 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00781759)
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研究協力者 |
Jasper Germeraad
舘花 美沙子
Mai Lingling
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | Pax6 / 精子形成 / 性比バイアス / 脳科学 / 基盤・社会脳科学 / 脳計測科学 / 性比 / 遺伝子 / 発生・分化 / 老化 |
研究成果の概要 |
本研究では、自然発症Pax6変異ヘテロ接合(Sey/+)マウスに観察された性比バイアスの生じる原因が精子形成の過程にある可能性を検証した。精祖細胞数はSey/+マウスと野生型の同腹仔とで同等であったが、精母細胞数はSey/+マウスにおいて有意に減少していたことより、Pax6の機能不全が減数分裂に影響する可能性が示唆された。さらに、性染色体をFISHにより検出し、円形精子細胞における性染色体の割合を解析し、Sey/+マウスでY染色体の割合が有意に増加すること見出した。この結果から、Sey/+マウスに生じる性比バイアスは精子形成過程でY染色体を持つ精子の割合が増加することに起因すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
出生時の男女比は人種等に関わらずほぼ1.05対1であるが、その理由は不明であった。哺乳類の性は精子の性染色体によって決定され、減数分裂によりXおよびY染色体を持つ配偶子が同じ数だけ産生されるため、仔の性比は理論的には1:1となることが予想され、もし性バイアスが生じるのであれば、なんらかのメカニズムが必要となる。本研究は、減数分裂過程における転写制御因子・クロマチンリモデリング因子Pax6の機能不全が仔の性比に影響することを示した画期的な研究であり、今後その機構を明らかにすることで哺乳類の有する仔の性比調節において、精子形成の制御を介したエピジェネティックな機構が明らかになると期待される。
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