研究課題/領域番号 |
17K19379
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
尾田 正二 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (50266714)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | メダカ / 群れ / トラッキング / RNAseq / 3D再構築 / 3D再構築 / トランスクリプトーム解析 / ソマトラクチン / ci / 遊泳軌跡 / 数値化 / シンクロ率 / メダカの群れ / トモダチ / ナカマ |
研究成果の概要 |
メダカは群れ(school)を形成する。お互いに初対面となるHd-rRメダカ(野生型)の成魚を一つの水槽に入れてその遊泳行動を観察すると、同居開始直後は各個体が別々に遊泳し群れ行動は認められないが、同居開始後3日目以降には明瞭な群れ行動を示すように変化した。一方、ソマトラクチンを欠損する ci メダカは同居開始後3日目以降に至っても個々の遊泳行動がシンクロすることがなく、群れを形成しない。本研究ではメダカが群れを形成する過程を解明するために、メダカの遊泳行動の時系列解析のための数値化、メダカ組織の連続切片像の3D再構築、およびメダカでのトランスクリプトーム解析を行う技術開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物の群れが形成される機構は古くより多くの研究がなされてきた生物学の課題である。メダカの群れは、考えられてきたよりもはるかにフレキシブルであり、3日間別離しただけで解消された。しかし、その特性はメダカが種として生残してくるために必要な特性であったと推測できる。魚類特有のホルモンであるソマトラクチンを欠損する突然変異系統のciメダカは群れを形成せず、個体の距離感が違うことが原因である可能性が示唆された。ヒトにおいても人間関係の距離感の重要性が唱えられているが、経験的な分析にとどまっており、メダカの群れの研究を進めることによって実験科学的な解決策につなげられる可能性がある。
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