研究課題/領域番号 |
17K19389
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
細胞レベルから個体レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中川 聡 京都大学, 農学研究科, 准教授 (70435832)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2017年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 共生微生物 / 無脊椎動物 / 沿岸域 |
研究成果の概要 |
海洋性無脊椎動物は様々な微生物と共生している。棘皮動物の体腔液にはユニークな微生物が優占しており注目を集めている。それらは、宿主動物の健康状態に大きな影響をおよぼす可能性があるが、その性状に関する知見は皆無である。本研究において、我々はマヒトデの体腔液微生物をマルチオミクス解析した。飼育前の個体では、Thiotrichales目の微生物やHelicobacter関連微生物が優占して見出されたが、特定の飼育実験個体において、Thiotrichales目微生物の急激な増殖が観察され、少なくともThiotrichales目の微生物については飼育実験を通じて、その性状を解明できることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトデの体腔液に優占する特異微生物に関する新たな知見を得た本研究は、“海のギャング”と呼ばれるヒトデ類の画期的対策・利活用法を創出し、水産業の持続的発展に益するものである。ヒトデの莫大な廃棄コストや食害は全国の水産業喫緊の課題である。本研究を起点として、ヒトデの体腔液(微生物)を作用点とする制御法や関連する生理活性物質の利活用法を創出することが可能である。加えて、ヒトデの体腔液微生物がヒトの病原菌近縁種であることは、安全・安心な水産資源の持続的生産にむけた対策の必要性を示唆するが、本研究はその礎となると期待される。
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