研究課題/領域番号 |
17K19433
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
多様性生物学、人類学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
西村 隆史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (90568099)
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研究協力者 |
廣中 謙一
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 遺伝学 / 進化生態学 / 代謝生理学 / 個体成長 / 体サイズ / 内分泌ホルモン / 進化 / 生態学 / 生理学 / ショウジョウバエ |
研究成果の概要 |
生物種特異的に最終的な体の大きさがどのように決定されるかを理解するには、遺伝子と環境の相互作用が成長や代謝にどう影響するかを明らかにする必要がある。多くの動植物の発育段階は、成長期と成熟期の二相に分かれており、成熟期への進行が不可逆的に最終サイズを決める一因となる。モデル生物のキイロショウジョウバエを用いた本研究により、成熟期への進行を定める閾値が、性成熟を支えるエネルギー配分の切り替え点になっていること、また閾値到達後にホルモンの作用により代謝プログラムの変化が起きることを明らかにした。生活史戦略としての代謝調節機構が明らかになり、生命の設計原理の一端が解明された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、発生と生態という異なる時空間スケールの階層をつなぐ数理モデルを構築し、検証する点に学術的な意義がある。こうした方法論の発展は今後の生物学をより統合的に理解することに貢献すると考えられる。また、本研究で対象としている適応的な栄養応答性の代謝変化は、昆虫に限られた現象ではなく、多くの動食物にも共通しうる現象である。ヒトでは胎児期を低栄養状態で過ごした成人は糖尿病リスクが高く、発生の可塑性が代謝や成長に影響を与える例として知られている。本研究成果は、このような発生可塑性の理解や、成熟期特有の代謝変化の理解にも繋るため、社会的意義は高い。
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