研究課題/領域番号 |
17K19448
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
清野 泰 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (50305603)
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研究分担者 |
久米 恭 公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター, 研究開発部, 室長 (50359238)
小野 正博 京都大学, 薬学研究科, 教授 (80336180)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | Aβ凝集体 / 粒子線 / オージェ電子 / 内照射治療 / 放射線 / 脳神経疾患 / 粒子線治療 |
研究成果の概要 |
急速な高齢化に伴い、アルツハイマー病をはじめとする痴呆性疾患が増加しているが、その治療法がないことが社会問題のひとつになっている。そこで、老人斑の主要な構成成分であるアミロイドβ(Aβ)凝集体に放射線を照射して凝集体を分解可能であるかを確認することを目的に検討を行った。粒子線の1つである陽子線をAβ凝集体に100 Gy照射して、チオフラビンT法と透過型電子顕微鏡にてAβ凝集体の変化を観察したが、陽子線を照射していないAβ凝集体との間に大きな変化は認められなかった。このことより陽子線100 Gyの照射ではAβ凝集体を分解することは困難であることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Aβ凝集体に放射線を照射して凝集体を分解することにより、これまでに試みられたことのない全く新しいADの治療法が開発できるのではと考え検討を行ったが、残念ながら100 Gyの陽子線でAβ凝集体を分解することは困難であることが明らかとなった。しかし、100 Gyよりも少ない10 Gyの陽子線でがん細胞が死滅することを我々をはじめ多くの研究者が報告しているので、Aβ凝集体がなぜ放射線で分解しないのかを研究していくことにより、全く新しい治療法を開発できる可能性を秘めており、そういう観点から見ると意義のある結果であったと考える。
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