研究課題/領域番号 |
17K19457
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
古屋敷 智之 神戸大学, 医学研究科, 教授 (20362478)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 薬理学 / 神経科学 / ストレス / ミクログリア / エピゲノム制御 / 転写因子 |
研究成果の概要 |
社会からのストレスは抑うつなど情動変化を誘導し、精神疾患のリスク因子となるが、その実態には不明な点が多い。本研究ではマウスの社会挫折ストレスを用い、反復ストレスが自然免疫受容体TLR2/4を介して内側前頭前皮質のミクログリアを活性化し、神経突起退縮とともにうつ様行動を誘導することを示した。反復ストレス後の内側前頭前皮質のミクログリアとTLR2/4を刺激した培養ミクログリアで共通した発現変動を示す転写因子群を同定し、その機能を培養ミクログリアで解析した。また反復ストレス後の内側前頭前皮質のミクログリアでエピゲノム状態を網羅的に調べるための技術基盤を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、ストレスによる情動変容にミクログリア活性化を中心とする脳内炎症反応が重要であることを世界に先駆けて立証し、ストレスによるミクログリア活性化・プライミングに関わる転写因子群の抽出にも成功した。さらにストレスによる脳内炎症のエピゲノム制御を網羅的に解析するための技術基盤を確立した。これらの成果はストレスによる脳機能変化の不可逆性の生物学的基盤に迫る点で学術的意義は大きく、また精神疾患創薬のための新たな標的を提示する点で社会的意義も大きい。
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