研究課題/領域番号 |
17K19499
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
薬学およびその関連分野
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
黒川 洵子 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (40396982)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 心毒性 / ヒトiPS細胞 / 品質評価 / 薬理学 / 幹細胞 / スクリーニング / 心臓 / 力学的機能 / iPS細胞 / 筋収縮 / 動きベクトル解析 / 組織特異性 |
研究成果の概要 |
本研究では、動きベクトル解析を用いてヒトiPS細胞由来心筋細胞の部位特異的性質を非侵襲的識別することを試みた。その結果、ヒトiPS細胞から分化誘導して作成した心筋細胞には性質にはばらつきがあり、心房筋マーカーと心室筋マーカーに対する抗体免疫染色により識別した細胞ごとに機能を解析した結果(市販株)、心房型の収縮・弛緩速度は心室型よりも早いことを見出した。この結果は、マウス心房細胞と心室細胞で見られる違いと同じ傾向であり、異なるクラスの心血管治療薬の反応性にも違いについて計算科学的に示した。以上より、非侵襲的に薬物の作用を評価できる実験系の構築を達成したといえる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果はヒトiPS細胞由来心筋細胞同株の細胞間における機能的ばらつきを定量的に評価できるようにしたことであり、基礎および応用研究に汎用されるヒトiPS細胞由来分化細胞の品質評価法を確立した点は学術的に意義が高い。 そして、ヒトiPS細胞を用いることで、これまで問題となっていた実験動物とヒトの違いから生じる非臨床試験と臨床でのギャップを埋め、不整脈や心不全などの重篤な副作用(心毒性)を新薬開発の非臨床段階で忌避する技術に応用できることが社会的意義である。
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