研究課題/領域番号 |
17K19510
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
栗原 裕基 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (20221947)
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研究協力者 |
和田 洋一郎
内島 泰信
礪波 一夫
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 血管新生 / 血管内皮細胞 / 形態形成 / 細胞運動 / カドヘリン / 転写因子 / 細胞遊走 |
研究成果の概要 |
本研究では、血管新生能を担っている内皮細胞特有の分子システムを見出して内皮細胞以外の細胞において再構築し、血管構造を実際に作らせることを目標とした。その結果、血管内皮細胞では他の非血管系細胞と異なる特有の動態を示し、その一部にVE-カドヘリンが関与することが明らかになった。さらに、血管新生過程での単一細胞レベルのRNA-seqにより、KLF転写因子が内皮細胞特有の動態発現制御に関与することを見出した。しかし、現時点でVE-カドヘリン、KLF転写因子のみの導入では非内皮細胞に血管構造形成能を賦与するには至らず、現在VE-カドヘリン非依存性運動の制御分子など、第3の因子を探索中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血管新生能を担っている内皮細胞の運動特性を明らかにし、これらに関与する分子機能を非血管内皮細胞において再構築することで血管構造を実際に作らせることが出来れば、血管新生ひいてはより普遍的な樹状パターン形成機構の理解が飛躍的に進歩すると考えられる。さらに、非血管細胞のアイデンティティーを保持したままで血管構造を作ったり、生体内の血管内膜に組み込むことができれば、血液循環系に直結した臓器機能の再建(特に、内分泌代謝系臓器)にも可能性を開くなど、将来的には細胞移植による再生治療の新しい技術開発にもつながる可能性がある。
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