研究課題/領域番号 |
17K19511
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡田 康志 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (50272430)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 軸索輸送 / 細胞内混雑 / キネシン / ゆらぎ / 拡散 / 非平衡 / 揺らぎ / 一分子追跡 / 温度 / ブラウン運動 |
研究成果の概要 |
従来のin vitroでの力学的特性からは細胞内の小胞の運動特性が説明できない。細胞内で輸送される小胞に働く力を計測する手法の開発した結果、細胞内を輸送される小胞には、in vitroの約1000倍もの粘性抵抗を受けていることが示された。しかし、小胞輸送の速度は、細胞内の方が、1000倍もの負荷を受けながら、むしろ速く、ときには4倍以上の速度に達する。細胞内の混雑環境がstaticな混雑環境ではなく、細胞内でのエネルギー消費にともなってactiveに揺らぐ非平衡環境であるためではないかと考え、これを定量的に計測することを目標として、その指標である「非平衡温度」の計測のための技術開発を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経細胞の軸索輸送の速度の低下は、さまざまな神経変性疾患の発症に関係している。一方、細胞の中は満員電車並みの混雑環境であり、in vitroの1000倍もの負荷がかかっているにもかかわらず、健康な神経細胞での輸送速度はin vitroの4倍に達する。本研究では、そのメカニズムの候補として、細胞内のアクティブなゆらぎに注目し、その定量的な計測方法の開発に取り組んだ。このような計測によって、「細胞の元気さ」を定量化できる可能性が期待される。
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