研究課題/領域番号 |
17K19521
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 健一 岐阜大学, 研究推進・社会連携機構, 教授 (50423059)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | AMPA受容体 / 1分子蛍光観察 / 超解像蛍光観察 / チャネル活性 / 超解像イメージング / 1分子イメージング / シナプス |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、神経細胞上でのAMPA受容体(AMPAR)の分布を明らかにし、シナプス可塑性を生む機構を解明することである。HEK293細胞上で1分子観察を行った結果、AMPARの4量体は安定ではなく、単量体も存在していた。マウス神経細胞上でも、AMPARは、約100ミリ秒という短寿命のホモダイマーを形成した。Homer-1bドメイン上のシナプス領域ではAMPARの運動は非常に遅いが、シナプス領域外では速い成分も存在した。これらの結果から、刺激に応じて神経細胞がシナプス領域内外のAMPAR密度を迅速に変えシナプス伝達効率を変更できるのは、AMPAR単量体の速い動きが原因だということを提案した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、神経細胞間での情報伝達が起きているシナプスと言われる領域で、情報伝達の担い手である受容体が、刺激に応じて増減する機構を解明しようと試みた。神経細胞上で受容体の1分子ずつを観察した結果、受容体は今まで考えられてきたような安定な4量体ばかりではなく、短い寿命の2量体や単量体も多くみられた。シナプス領域中のHomer1bというタンパク質でできた膜領域では、受容体の運動は非常に遅かったが、その外では速い成分も存在していた。これらの結果から、刺激に応じて神経細胞がシナプス領域内外の受容体密度を迅速に変えることができるのは、受容体の単量体の速い動きが原因だというモデルを提案した。
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