研究課題/領域番号 |
17K19531
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体の構造と機能およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
鵜川 眞也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20326135)
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研究分担者 |
柴田 泰宏 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (10534745)
島田 昌一 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20216063)
熊本 奈都子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30467584)
植田 高史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (90244540)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | メカノバイオロジー / メカノセンサー / イオンチャネル / ASIC / マウス / 内耳 / 有毛細胞 / 消化管 / 生物物理 / 生理学 / 細胞・組織 / 神経科学 / 解剖学 |
研究成果の概要 |
われわれは、マウス蝸牛有毛細胞に発現する新規メカノセンサー候補ASIC-Xの解析に着手した。電気生理学的に検討したところ、ASIC-Xのリーク電流は、強い水流刺激によって増大したが、浸透圧刺激には応答しなかった。また、ASIC-Xを強制発現させた細胞に直接、機械刺激を加えたが、チャネル活性は増強しなかった。ノックアウトマウスを作出し、蝸牛有毛細胞の機械刺激電流を測定したが、特に異常は認められなかった。その一方で、ASIC-Xはナトリウムイオンに選択性を示すことが明らかとなり、メカノセンサーとしてではなく、リーク型ナトリウムチャネルとして何らかの生理機能を果たしていることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
萌芽期にあるメカノバイオロジーの進展にとって、新規メカノセンサー分子の同定は吃緊の課題である。われわれは、聴覚刺激を受容する機械刺激電気変換チャネルの遺伝子を探索する過程で、新規メカノセンサー候補ASIC-Xを同定したので、そのメカノセンサーとしての特性を調べた。ASIC-X研究のメカノバイオロジー分野への貢献と聴覚受容体遺伝子の単離の両者に結びつく可能性があったからである。しかし、われわれが調べた範囲では、ASIC-Xは機械刺激感受性を示さず、メカノサンサー分子とは言えなかった。ただし、ASIC-Xはリーク型のナトリウムチャネルであることが明らかとなり、新たな重要研究課題の発見に繋がった。
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