研究課題
挑戦的研究(萌芽)
哺乳類の減数分裂は生殖細胞のみでおこる現象であり、決して体細胞では起きないと考えられてきた。しかしながら申請者らは、Max遺伝子の発現を抑制すると、ES細胞は生殖細胞ではないにも関わらず、本来起こるはずのない減数分裂が誘導されることを発見した。そこで本研究では日生殖細胞でも減数分裂を開始するポテンシャルを有するか否かをMaxノックアウトマウスを用いて明らかにすることにした。その結果、一部の体細胞組織においてMAXノックアウトに伴い減数分裂遺伝子や癌精巣抗原が上昇することが確認できた。
MAXの遺伝子に変異があることにより悪性化するガンは多数報告されているものの、それらの悪性化と減数分裂の関係は知られていない。またMAX遺伝子が欠失したマウスは妊娠初期で流産してしまう。本研究課題は、非生殖細胞における異所性の減数分裂を中心課題に据えたものであるが、減数分裂を起こす潜在能力を規定している分子基盤を解明することは、ガンや流産の発生原因の一端の解明が期待される。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) 図書 (1件)
Scientific Reports
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