研究課題/領域番号 |
17K19571
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
七田 崇 公益財団法人東京都医学総合研究所, 生体分子先端研究分野, プロジェクトリーダー (00598443)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 脳血管障害 / 免疫学 / 生化学 / 脳卒中 / 脳梗塞 / 炎症 / 神経修復 / 脳神経 / 免疫 / 神経科学 / エピジェネティクス |
研究成果の概要 |
脳梗塞後の炎症は、患者の神経機能予後を悪化させる。脳細胞の大量の虚血壊死によって内因性の脳組織由来炎症惹起因子(DAMPs:damage-associated molecular patterns)が細胞外に放出されると、周囲の免疫細胞を活性化して炎症を惹起する。したがってDAMPsの排除を促進できれば脳梗塞後の炎症収束を早め、組織修復を促進できると考えられる。本研究では脳内のDAMPsを排除するスカベンジャー受容体MSR1やMARCOに注目し、これらの発現を促進できる薬剤としてAM80が最も効率のよい治療剤となることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞後の炎症は、患者の神経機能予後を悪化させるが、その詳細な分子メカニズムは十分に解明されていない。本研究は脳梗塞後の炎症が自然に治まるための分子・細胞メカニズムを世界で初めて解明したものであり、研究成果はNature Medicine誌に掲載された。臓器の損傷に伴う炎症に対しては、既存の炎症抑制薬では治療効果が得られない可能性が最近では注目されており、このような炎症に対しては炎症の収束を早める治療剤の開発が期待されていた。本研究の成果によって、脳梗塞後の炎症に対して、ビタミンA誘導体が炎症の収束を早める治療剤となり得ることが証明できた。
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