研究課題/領域番号 |
17K19579
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
田中 正光 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (20291396)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 癌間質細胞 / 癌関連線維芽細胞 / CAF / Asporin / 細胞外基質 / がん間質 / 線維芽細胞 / EFEMP1 / 基質 / 胃癌 / 癌 / 細胞・組織 |
研究成果の概要 |
「癌細胞または癌組織が広がる時、それらは何を目指して、何に惹かれ移動し拡大してゆくのか」という根本的な未解決命題がある。腫瘍は単純に増殖によって大きくなるだけではない。癌細胞周辺には特異な基質を含む間質組織が作られる。癌が周囲に進展する際、間質の変化が先行して広範囲に生じ、それを追うように癌細胞が広がってゆき、さらに基質の領域は先進拡大する自律的な癌の進展機構Chase & Runの仮説を立てた。研究結果から、癌の浸潤を牽引する線維芽細胞は、正常の線維芽細胞を教育して自分自身を次々と作り出してゆく新しい機構が分かってきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腫瘍内で癌細胞をサポートする線維芽細胞の産生に関して、従来とは異なる「線維芽細胞による線維芽細胞の教育」をベースとした新規機構がある事が分かってきた。これにより産生される線維芽細胞(CEF)は、これまで大きく癌関連線維芽細胞と捉えられてきたものの中に多様性を作り、腫瘍先進部でASPNや炎症性サイトカインの増幅をもたらす。癌細胞を誘引するケモカインや、浸潤・転移を促す足場基質である事を確認したASPNを産生するCEFが常に腫瘍辺縁で自律的に広がる事は、当課題のコンセプトであるChase & Runに当てはまる。今後、CEFの産生を抑制する機構の検討から創薬への展開を目指したい。
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