研究課題/領域番号 |
17K19594
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
榎本 将人 京都大学, 生命科学研究科, 助教 (00596174)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん / 細胞間相互作用 / Ras / Src / 細胞融合 / 細胞肥大化 / シグナル伝達 / 細胞間コミュニケーション |
研究成果の概要 |
本研究において、2種類のがん遺伝子RasとSrcをそれぞれ活性化させた哺乳類培養細胞を共培養したところ、両細胞集団の中に互いに近接すると細胞融合を起こす細胞がいることが分かった。この細胞融合の分子機構を解析したところ、Src細胞が分泌するグルタミン酸がRas細胞の肥大化を誘発し融合能を亢進させていることが分かった。さらに、肥大化したRas細胞は細胞集団移動のleader cellとして機能することが分かった。これらの結果は、腫瘍細胞が相互作用を介してその性質を変化させてがん化を促すことを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、異なる2種類の腫瘍細胞が細胞間相互作用を介して新しい機能を獲得することを哺乳類培養細胞系において明らかにした。このことは、がん組織において近接する2つの腫瘍細胞同士がその機能・役割を制御し合っている可能性を示唆している。将来的には、生体内において細胞間相互作用を介した腫瘍細胞の機能制御の普遍原理を解明しその制御方法を確立することで、新たながん治療戦略や抗がん剤開発の基盤になることが期待される。
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