研究課題
挑戦的研究(萌芽)
2型糖尿病治療薬メトホルミン(Met)と抗PD-1抗体の併用効果のメカニズムについて解析を行った。Met投与によりCD8TILsはROS依存性に解糖系が亢進し、さらにNrf2依存性にmTORC1が活性化されて細胞増殖を起こすことを明らかにした。抗PD-1抗体はさらに解糖系を亢進させ、Nrf2とmTORC1をさらに上昇させて細胞増殖を促し、抗腫瘍免疫応答を底上げする。Nrf2コンディショナルKOマウスではMetおよびMetと抗PD-1抗体の併用効果は消失する。一方、IFNg等のサイトカイン産生は、解糖系のみに依存し、Nrf2とmTORC1の阻害剤ではキャンセルされないことがわかった。
固形がんの治療に免疫チェックポイント阻害薬など、免疫療法が効果があることが明らかになっているが、まだ十分とは言えない。メトホルミンなどの既存薬と抗PD-1抗体の併用は有意な相乗効果を示し、その分子メカニズムの解明は今後の免疫療法の発展のためにも重要な研究である。本研究課題は、この部分のかなりの詳細部分を明らかにしたものであり、今後の免疫療法への発展の基礎的知見を提供することから、社会的な貢献大であると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち国際共著 4件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (64件) (うち国際学会 14件、 招待講演 45件) 産業財産権 (4件) (うち外国 3件)
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