研究課題/領域番号 |
17K19613
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
千代田 達幸 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40445367)
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研究協力者 |
佐藤 薫
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 卵巣癌 / 小分子RNA / トランスクリプトーム / 低分子RNA / ゲノム / トランスレーショナルリサーチ |
研究成果の概要 |
Piwi-interacting RNA (piRNA)は生殖組織特異的に産生される小分子RNA群である。卵巣漿液性癌 5検体と正常卵巣 2検体を用いて全トランスクリプトーム解析(mRNA-seq)および全小分子RNA解析(miRNA-seq)を行ったところ、20-23塩基長のmiRNAは卵巣癌と正常卵巣の間で発現パターンが明らかに異なっていたが、26-34塩基長のpiRNAは卵巣癌の一部において発現異常がおきていた。統合的解析により26個のmRNA-small RNAネットワークが明らかとなり、piRNA-RPS6KL1ネットワークの解析ではRPS6KL1の高発現群は有期に予後が悪かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
卵巣癌は進行例では予後が悪く、20年間以上その大きな改善を認めていない。卵巣癌はドライバーとなる明確な変異遺伝子をもたないため、分子標的薬の導入は遅れてきた。Piwi-interacting RNA (piRNA)は生殖組織特異的に産生される小分子RNA群であり、トランスポゾンの働きを抑えることで次世代への正確な遺伝情報の伝達を助けている。piRNAの癌における機能は今まであまりわかっていないが、本研究により卵巣癌でpiRNAが発現異常を起こしていることが明らかとなり、piRNAを標的とする卵巣癌治療の可能性が示唆された。
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