研究課題/領域番号 |
17K19663
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉良 潤一 九州大学, 医学研究院, 教授 (40183305)
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研究分担者 |
山崎 亮 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10467946)
渡邉 充 九州大学, 医学研究院, 助教 (30748009)
篠田 紘司 九州大学, 医学研究院, 助教 (70747998)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 肥厚性硬膜炎 / 動物モデル / イルベサルタン / TGFbeta |
研究成果の概要 |
肥厚性硬膜炎(Hypertrophic pachymeningitis; HP)は原因不明の神経難病である。私たちはIgG4関連疾患のモデル動物であるLATY136Fマウスにおいて、硬膜炎と線維性肥厚が起こることを発見した。硬膜病変ではT細胞、B細胞、マクロファージ、形質細胞、好中球が浸潤し、IgG1(ヒトIgG4に対応)陽性細胞も多数みとめた。TGF-β/SMADシグナルが肥厚硬膜で亢進し、抗TGF-β1作用を持つイルベサルタンを経口投与したところ、硬膜炎と肥厚が完全に抑制された。LATY136FマウスはHPの新規モデルであり、TGF-β/SMADシグナル抑制が有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥厚性硬膜炎の根本的原因は不明であり、これまで動物モデルの報告も無く病態機序の検討や新規治療法開発といった基礎研究は全く進められていなかった。今回、私たちはLATY136Fマウスが世界初の肥厚性硬膜炎動物モデルとなることを報告し、さらにTGF-β/SMADシグナルが硬膜炎や線維性肥厚に対する治療標的となることをはじめて証明した。肥厚性硬膜炎の基礎研究を推進し、新規バイオマーカー探索や治療法開発を見据えた本研究の学術的・社会的意義は充分に高いと考えられる。
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