研究課題/領域番号 |
17K19697
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
恒常性維持器官の外科学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
豊島 文子 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (40397576)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 妊娠 / 肝蔵 / 増殖 / 肝臓 / 増殖・分化 / 細胞増殖・分化 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 生殖 |
研究成果の概要 |
胎生動物である哺乳類では、母体環境が胎児に大きな影響を与える。妊娠期には、母体の複数の臓器でサイズや機能が変化する。特に肝臓は顕著に肥大化することが知られており、母体の代謝機能の昂進に必須と考えられる。本研究では、マウスを用いて、妊娠期における肝細胞の増殖機構について研究を行った。その結果、肝細胞の増殖率は妊娠8日~18日に亢進し、出産後に速やかに低下すること、肝細胞増殖はストキャステイックに起こることが分かった。また、胆管上皮細胞も妊娠初期に増殖能することが分かった。現在、妊娠期における肝細胞・胆管上皮細胞の遺伝子発現変化を解析中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現行の生殖研究は、卵子・精子の質やiPS細胞から生殖細胞の作出など、配偶子側からの解析が中心であるが、配偶子から個体を得るには、胎児発生の場としての母体の機能を細胞レベルで明らかにする必要がある。妊娠期には、母体の代謝機能が大きく変化する。肝臓は代謝機能を担う第一の臓器であるため、妊娠期における肝蔵の細胞ダイナミクスの解明は、安心・安全な妊娠・出産の実現に重要である。本研究により、肝細胞・胆管上皮細胞が妊娠期に増殖亢進することが明らかとなった。今後、この増殖亢進を担う遺伝子やシグナル伝達を明らかにすることにより、妊娠における代謝機能の変化を細胞・遺伝子レベルで解明することができる。
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