研究課題/領域番号 |
17K19737
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
入江 敦 公益財団法人東京都医学総合研究所, 基礎医科学研究分野, 主任研究員 (10280786)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 細胞融合 / siRNA / 脂質 |
研究成果の概要 |
破骨細胞前駆体が細胞融合して成熟破骨細胞となる際に、リン脂質の一種であるホスファチジルエタノールアミンの生合成、ならびに局在変化といった動的変化が起こる。筋芽細胞をはじめとする他の細胞融合系においては、脂質動態が観察されるものの、破骨細胞に比べて動的変化は小さく、破骨細胞における脂質動態は破骨細胞に特有の現象である可能性が見出された。さらに、我々が見出した脂質動態分子を骨疾患治療の標的とする目的で、我々は核酸医薬に注目して、その基盤となる研究を行った。その結果、カチオン性人工オリゴ糖とホスホロチオエート修飾型核酸を組み合わせることにより、siRNAを飛躍的に安定化できる手法を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、破骨細胞と破骨細胞以外の細胞融合系の脂質動態について比較した初めての研究であり、本研究によって、それぞれの融合系は脂質動態に関して異なった機構を用いている可能性が高いことが示唆された。今後、破骨細胞特異的な脂質動態に焦点をあてて研究を発展させることが、破骨細胞融合機構のさらなる解明につながるものと考えられる。また、本研究によってsiRNAの新しい安定化手法が見出された。核酸医薬品は、新しい世代の創薬ツールとして注目されているが、生体内における安定性という点では改善すべき点が多い。本研究はsiRNA医薬品の安定化の一助になる可能性があり、新しい骨代謝疾患治療薬への応用が期待できる。
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