研究課題/領域番号 |
17K19773
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
自見 英治郎 九州大学, 歯学研究院, 教授 (40276598)
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研究分担者 |
松原 琢磨 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (00423137)
中富 満城 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (10571771)
古株 彰一郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (30448899)
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研究協力者 |
中富 千尋
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 歯 / 唾液腺 / p130Cas / 機能獲得 / 歯の石灰化 |
研究成果の概要 |
p130Casは歯、唾液腺、腎臓など上皮-間葉相互作用によって形成される器官に発現している。本研究では上皮特異的にp130Casを欠損するマウス(p130CascKO)を作製し、解析した。p130CascKOマウスの切歯は野生型と比較して白濁しており、表面も粗造で、エナメル質の菲薄化が認められた。一方、野生型マウスと比べて顎下腺と舌下腺の大きさと重量が小さかった。p130Cas cKOマウスでは導管細胞が減少し、腺房細胞のマーカーであるAquaporin-5の局在の異常が観察された。以上より、p130Casは唾液腺の機能と歯、特にエナメル質の成熟過程に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
器官形成における「形づくり」から「分化」へのスイッチングの分子基盤の実態解明を目指して計画した。各器官がそれぞれ異なる構造と機能を持つことから、各器官の形成や機能獲得には、個別の細胞と情報伝達機構が重要であることが推察される。しかし、p130Cas cKOマウスは異なる器官で異なる機能障害が観られるが、全てp130Casが存在しないことで引き起こされる。このことは、「形づくり」から「分化」へのスイッチングに「p130Casを中心とした共通のルール」が存在することを示唆する。この共通のルール解明することは将来的にこれらの器官の機能回復に役立つ可能性もある。
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