研究課題/領域番号 |
17K19776
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
宇田川 信之 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (70245801)
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研究分担者 |
小出 雅則 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 准教授 (10367617)
吉成 伸夫 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (20231699)
中本 哲自 朝日大学, 歯学部, 教授 (30514989)
中村 美どり 松本歯科大学, 歯学部, 准教授 (90278177)
上原 俊介 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (90434480)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 骨代謝学 / 循環器学 / 骨粗鬆症 / 歯周病 / 抗加齢因子 / 骨カップリング / OPG / RANKL / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨代謝共役 / 心臓血管疾患 / 動脈硬化 / スクレロスチン / オステオプロテゲリン / 骨吸収 / 骨形成 / RANKL / OPG / 心臓肥大 |
研究成果の概要 |
OPG遺伝子欠損マウスは野生型マウスに比して血圧が高値で心肥大を呈し、加齢とともに左心室の内腔は拡大し収縮力は低下した。アンジオテンシンIIをこれらのマウスに投与すると、容易に心不全を呈した。OPG遺伝子欠損マウスにアンジオテンシンIIを投与すると大動脈破裂により死亡する個体が多かった。大動脈を用いて遺伝子発現プロファイルを行うと、OPG欠損マウスに特異的に発現亢進する細胞外マトリックス関連遺伝子があった。組織学的にはOPG欠損マウスの大動脈中膜にエラスチン線維の断裂箇所が増加した。以上の結果から、OPGは心血管の構造維持(特に細胞外基質)に重要な役割を担っている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、骨代謝学と循環器学(心臓血管学)の融合を目指したOsteocardiology(骨循環器学)の構築に寄与するに繋がる。OPG欠損マウスにおいて認められる骨粗鬆化、血管石灰化、心臓肥大といった形質の連関を探ることにより、抗加齢因子としてのOPGの新しい役割を証明することに成功した。OPGの抗加齢因子としての新しい機能として、歯周病や骨粗鬆症のみならず、心臓血管疾患、糖尿病、肥満といった全身疾患の治療のツールとして応用することの糸口を得ることが出来た。この研究結果は、骨代謝研究が各種生活習慣病の治療戦略に寄与する可能性を秘めており、今後の更なる研究の進展が期待される。
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