研究課題/領域番号 |
17K19779
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
千葉 満 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (20583735)
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研究分担者 |
門前 暁 弘前大学, 保健学研究科, 講師 (20514136)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 放射線被ばく / 腸管障害 / microRNA / 血清 / 糞便 / バイオマーカー / 腸管損傷 / 腸管死 / 血液 |
研究成果の概要 |
高線量放射線被ばくは生命を脅かす重篤な腸管損傷を引き起こす。本研究では細胞から放出される細胞外microRNAに着目し,放射線誘発腸管損傷モデルマウスを使用して血清と糞便中で増加するmicroRNA種を明らかにし,腸管損傷の程度を評価できる新たなバイオマーカー候補の探索を試みた。腸管損傷マウスの血清と糞便のmicroRNAマイクロアレイを実施したところ、10 Gy照射群において2倍以上発現増加するmicroRNAは血清で21種類、糞便で119種類検出された。これらのうち、miR-375-3pは10 Gy曝露後の血清と糞便中で共に増加しており、腸管損傷バイオマーカー候補となることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
被ばくによる死因が腸管損傷であるかどうかは,死後の病理組織学的診断にゆだねられており,存命中に腸管損傷の程度を客観的に評価することは困難となっている。本研究成果は血液や糞便といった採取上患者への負担の少ない生体検体を使用して,これまで不可能であった腸管損傷の程度の判断を行うものである。このようなアイディアはこれまでの放射線生物学分野にないもので,従来の生物学的被ばく線量評価法の方向性を変える非常に斬新な着想であるといえる。また,腸管損傷を予防・軽減するための放射線防護剤の効果を判断する評価指標にも利用できる可能性があり,本研究構想の実現は被ばく腸管損傷の診断や治療上に大きな意義を持っている。
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