研究課題
挑戦的研究(萌芽)
本課題は、抗がん剤治療を適切に中止することが患者の予後に悪影響を及ぼさず、むしろQOL向上に貢献することを仮説とした。分子標的薬を最終治療として服用中の進行肺がん患者を対象に多施設共同研究グループによる観察研究を開始し、現時点で100例を超える症例が集積され、目標の200例に向けて継続中である。いずれは予後不良因子到達後の医療コストの算出や抗がん治療継続の経済的影響も含めた解析を行い、その後の前向き介入研究の基礎データとする。一方で、上記観察研究とは別に終末期がん患者の治療実態に関するレトロスペクティブ研究を行い、終末期に関わらず化学療法を受けることが有益と考えられる患者群を示すことができた。
年々増えていく抗がん薬を「使い切る」ことが有益と多くの医師が盲目的に治療を続けていくことで、適切な終末期ケアに移行できずにQOLを損ねている患者、家族が多い。本研究の成果から、抗がん治療の適切な止め時が科学的に示されることで状況は改善され、「人生の最終段階」の質を高める国のがん対策にも合致する。また、高額な抗がん薬を適切に中止することは医療費の削減にもつながり社会的な意義も非常に高い。
すべて 2020 2019
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 1件)
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