研究課題/領域番号 |
17K19879
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
古賀 浩平 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50768455)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | シナプス長期増強 / 情動 / 前帯状回 / 慢性疼痛 / シナプス可塑性 / 不安 |
研究成果の概要 |
前帯状回は情動的な側面、中でも不安に関わる。我々は、前帯状回のシナプス前長期増強(pre-LTP)が不安様行動のシナプス可塑性であることに着目し、この神経機構を調べた。pre-LTPは、タンパク質の分解に関わるユビキチンプロテアソームシステム(UPS)の阻害薬で抑制され、ユビキチンリガーゼE3のSCRAPPERの遺伝子改変マウスはpre-LTPを減弱した。また、不安に関わるノルアドレナリンが興奮性シナプス伝達で可塑的変化を形成した。以上から、不安のシナプス可塑性である前帯状回のpre-LTPは、UPSを介した分子機構であること、ノルアドレナリンがシナプス可塑性を形成することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前帯状回は、情動の形成に重要な役割を果たす大脳皮質であり、不安に関与することがヒトイメージングで明らかになっている。我々が明らかにしたシナプスレベルの解析では、前帯状回のpre-LTPは興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸の放出を促進することから、この神経伝達物質の放出が不安様行動の形成に関わる可能性が考えられる。本研究でpre-LTPやシナプス可塑性を制御する機構の詳細が明らかになると、不安障害や慢性疼痛による不安の増悪に対する創薬や治療法の開発につながっていく。
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