研究課題/領域番号 |
17K19891
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小川 園子 筑波大学, 人間系, 教授 (50396610)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 社会的探索行動 / 個体識別 / 社会的認知 / 不安・抑うつ傾向 / 社会的環境条件 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、他個体との関わりの多寡が、社会性の維持や、認知、不安・抑うつ傾向に及ぼす影響について明らかにすることであった。4匹のマウスを1匹ずつ通常の環境で生活させつつ、一定時間のみ他のマウスとの対面接触を経験をさせることのできる行動実験装置、「4+1ドミトリー型行動測定装置」を新たに開発した。この装置で飼育し、異なるレベルの社会的経験をさせた高齢雌マウスの行動特性の解析を行った。その結果、社会的隔離された個体は、社会的経験の豊富な個体と比べて、多動で広い空間を避ける傾向があること、初めて出会う同性のマウスに対して長時間、しつこく探索を繰り返すことなどの行動特性を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々人間は、常に他者との関わりの中に生きており、超高齢化の進行する状況下においては、社会性の維持こそが、QOLの向上に繋がることは明白である。Social Interactionが高齢者における認知機能の減弱を抑制あるいは改善する可能性を示唆する知見は、数多く報告されている。しかし、これらを実証的に示し、その脳内基盤を解明するために必要な解析法、動物行動実験モデルは存在していない。本研究では、他個体との関わりの多寡が、他個体との間に築く社会性の維持や、個体の認知、不安・抑うつ傾向に及ぼす影響の解析を可能にする「4+1ドミトリーテスト装置」を新たに開発し、信頼性の高い行動解析法を確立できた。
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