研究課題/領域番号 |
17K19902
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
武田 純 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40270855)
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研究分担者 |
堀川 幸男 岐阜大学, 医学部附属病院, 准教授 (10323370)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2017年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | SPARC / インスリン分泌不全 / MODY / インスリン抵抗性 / 脂肪肝 / 糖尿病大血管症 / OSTEONECTIN / 分泌タンパク / NASH / 膵島分泌タンパク / 肝インスリン抵抗性 / 糖尿病 / トランスクリプトーム / 液性因子 |
研究成果の概要 |
オステオネクチン(SPARC)強発現マウスの肝臓では、グルコキナーゼ(GK, MODY2)、PAI-1の発現増加がみられた。既知メジャーMODYは互いに密接に連携した転写因子ネットワークを構成してインスリン分泌不全に連関するが、SPARCもこの「膵島機能ネットワーク」に属することが判明した。一方、中性脂肪含量増加によると思われる肝臓重量の増加や、空腹時および随時血糖の低下および耐糖能の改善も認められた。膵液性因子 SPARC による、「膵ホルモン(インスリン、グルカゴン)に依存しない肝の糖取込みの亢進または糖放出の抑制」と「血糖降下に誘導された体脂肪分解と肝への移行」の代謝リンクが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2型糖尿病に肥満の合併は高頻度であり、発症予防や治療において体脂肪の減量は重要である。特に、心血管イベントのリスク軽減では、高血糖と過体重の双方の改善が求められる。従って、インスリン分泌能の回復のみならず、2型糖尿病で障害されているインスリン・グルカゴン作用に依存しない、効率的な血糖降下と体脂肪減が同時に見込める膵液性因子SPARC治療は理想的であり、特に高齢化社会では高いニーズが見込める。 さらに「分泌蛋白」はヒトにおいて血中測定や投与が比較的容易であるので、臨床応用に展開しやすい利点があり、SPARC経路は糖尿病治療薬の創薬対象になると期待される。
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