研究課題/領域番号 |
17K19910
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
増田 真志 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (50754488)
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研究分担者 |
竹谷 豊 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30263825)
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研究協力者 |
新井田 裕樹
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 脂質代謝異常 / 慢性腎臓病 / 筋萎縮 |
研究成果の概要 |
本研究は、慢性腎臓病(CKD)に伴う筋萎縮発症機序の解明を目指す。まず、CKDモデルラットの筋萎縮を確認した腓腹筋における脂肪酸不飽和化酵素(SCD) 遺伝子発現量の低下を見出した。また、CKDモデルマウスに不飽和脂肪酸(オレイン酸: OA)が多い餌を与えると、CKD群で減少した握力は改善傾向を示した。筋芽細胞株C2C12細胞を用いた実験では、SCD阻害剤により増加した筋分解系遺伝子発現量およびSCD阻害剤により観察されるオートファジー障害はOA添加により改善した。以上より、CKDの骨格筋で起きる脂質代謝異常がオートファジー障害等の筋分解機構を亢進して筋萎縮を誘発する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病(CKD)が悪化して発症する筋萎縮に関する基礎研究の実験系は確立されておらず、発症メカニズム等を理解するために必要な基礎的なデータが圧倒的に足りないのが現状である。しかしながら、本研究成果からCKDの骨格筋で起きる脂質代謝異常がオートファジー障害等の筋分解機構を亢進して筋萎縮を誘発する可能性が示唆されたことは、発展途上の筋萎縮研究分野の大きな飛躍の第一歩となると確信している。また、世界的に急速に高齢化を迎える中、健康寿命の延伸は喫緊の課題であるため、老化に伴う筋萎縮発症機序の新しい発見にもつながれば、現代人や次の世代の人々が抱える大きな問題解決に貢献できる可能性がある。
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