研究課題/領域番号 |
17K19918
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
健康科学およびその関連分野
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
荒木 正健 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 准教授 (80271609)
|
研究分担者 |
荒木 喜美 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (90211705)
吉信 公美子 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 助教 (20274730)
要 匡 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, ゲノム医療研究部, 部長 (40264288)
|
研究協力者 |
林田 隆成
北元 優梨
鳥越 大輔
中村 直子
中潟 直己
高岡 裕
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
|
キーワード | 多血症 / 自然発生突然変異マウス / pocy / 潜性(劣性)遺伝 / 潜性遺伝 / 劣性遺伝 / 発毛異常 / 次世代シーケンサ |
研究成果の概要 |
pocyの生後3週から18週における詳細な血液学検査を行い、多血症が一過性であることを確認した。pocyでは野生型マウスと比べて3週齢から8週齢で赤血球数、ヘモグロビン濃度、ヘマトクリット値が有意に増加し、血小板数は減少した。 エクソーム解析を行い、pocy特異的な変異を持つ候補遺伝子を18個検出した。pocy2及びES細胞のDNA解析により、2個の遺伝子が候補として残った。文献情報も考慮し、責任遺伝子を1つに絞り込むことができた。 この遺伝子の変異(m)がpocyの表現型の原因であることを確認するために、ゲノム編集技術を用いてC57BL/6Nマウスに変異(m)を導入することに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常、自然発生突然変異マウスは顕性(優性)遺伝であることが多く、潜性(劣性)遺伝は稀である。本研究により、潜性遺伝形式を示す、これまでに知られていなかった多血症の存在が示唆された。 多血症は無症状のこともあるが、各血球が増え血液が濃くなり、血液粘度が上昇して流れにくくなるため、中枢神経系の血液循環が障害されることで、頭痛、めまい、ほてり、のぼせ、耳鳴りの症状が起きることが多い。高血圧も一つの特徴である。pocyの解析により、これまで原因不明とされていた患者が『多血症』と診断されるようになるかもしれない。重篤な病気ではないが、特効薬が開発されれば、市場規模としては大きい可能性もある。
|