研究課題/領域番号 |
17K20041
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山室 真澄 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (80344208)
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研究分担者 |
鑪迫 典久 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (40370267)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2017年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | マイクロカプセル / 柔軟剤 / 人工香料 / ヤマトシジミ / 生態影響 / 魚介類 / 魚類 / 曝露 / 合成香料 / イソシアネート / 水生生物 |
研究成果の概要 |
市販の柔軟剤4製品を最適化した方法で分析した。各社ともほぼ同じ香料を組み合わせて使用していた。同じ方法で千葉県の人工河川の河川水を使って分析したところ、標準試薬にある12成分のうち10成分の人工香料が検出された。このことから、最適化した方法で環境水中の香料成分を検出できることが分かった。環境水にマイクロカプセルの形で拡散している場合、環境水を濾過して懸濁物を接触する二枚貝がマイクロカプセルを取り込んでいる可能性がある。そこで西日本の汽水湖沼および首都圏の感潮河川で漁獲されたヤマトシジミを提供いただき分析したところ、柔軟剤から検出された香り成分と似た組み合わせで人工香料が検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
千葉県の人工河川の河川水から、標準試薬にある12成分のうち10成分の人工香料が検出されたことは、揮発性かつ非水溶性の香料成分が環境水中に一定濃度存在していることを示す。これを可能にするメカニズムとして、マイクロカプセルに保護された形で環境中に拡散している可能性が確認できた。西日本の汽水湖沼および首都圏の感潮河川で漁獲されたヤマトシジミのどちらからも柔軟剤で検出された人工香料が検出されたことから、マイクロカプセルが懸濁物として濾過食者に取り込まれていることが明らかになった。また、都市・農村に関わらず、柔軟剤起源の人工香料が環境中に拡散している可能性が高いことが分かった。
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