研究課題/領域番号 |
17K20042
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境解析評価およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
松本 義久 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (20302672)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 温熱 / 放射線 / DNA修復 / Ku / 円二色性分光 / タンパク質変性 / 蛋白質 / 核酸 / 生体分子 / 癌 |
研究成果の概要 |
放射線照射後のXRCC4のリン酸化状態を指標として、ヒト細胞内でのDNA-PKのDNA二重鎖切断(DSB)への応答性に対する温熱処理の影響を明らかにした。また、温熱処理によって、非相同末端結合によるDSB修復に関わるDNA ligase IVの一部が不溶化すること、相同組換えによるDSB修復に関わるBRCA2の存在量が低下することを明らかにした。さらに、XRCC4およびそのファミリー分子であるXLF、PAXX、さらにp53を用いて放射光真空紫外円二色性分光計測解析を行い、αヘリックス、βシート、ターン、ランダムコイルの含量を求め、p53で温熱処理による二次構造含量の変化を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、放射線によって生じるさまざまなDNA損傷の中で最も致命的と考えられるDNA二重鎖切断修復に関わるタンパク質に対する温熱の作用の一端を明らかにすることができた。今後、さらに研究を続けて行くことで、タンパク質の最も基本的で普遍的な性質の一つである熱による変性や失活の原理や、変性、失活からの防護、回復のメカニズムを明らかにできることが期待される。また、温熱と放射線の併用は臨床的にもがん治療に応用されており、本研究で得られた知見はがん治療の向上にも貢献できることが期待される。
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