研究課題/領域番号 |
17K20052
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境解析評価およびその関連分野
|
研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
鹿園 直哉 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 上席研究員 (10354961)
|
研究分担者 |
酒井 真理 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70727338)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 突然変異 / ストレス / 放射線 / ミューテーター / DNA損傷 |
研究成果の概要 |
細胞集団が放射線照射されると、その応答は集団内で不均一になると予想されていたが、個々の細胞の生理条件によって突然変異誘発能がどのように変化するかは明らかではなかった。本研究により、生育上のストレスが生じると、突然変異頻度に変化が生じることが明らかになった。さらに、放射線照射により更なる突然変異頻度の増加や突然変異のスペクトルの変化が見られた。一方で、突然変異頻度に大きな変化がない場合もあり、細胞の生理条件や応答が複雑に関与する可能性が示唆された。これらの結果は、周囲の環境によって細胞内の生理条件が変化し、その変化が放射線誘発突然変異に大きく影響することを示している。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞内の生理条件という新たな研究視点を取り入れて突然変異の全体像に迫った本研究は、細菌の薬剤抵抗性獲得・発がんの初期過程・進化等における突然変異誘発機構の理解のための第一歩であり、学術的意義は高い。特に、放射線誘発突然変異と発がんに関しては、放射線治療における二次発がんの抑制や放射線リスク評価に極めて重要な示唆を与えると考えられるため、将来的に社会的インパクトの極めて大きい成果につながることが期待できる。また、本研究では細胞増殖が速く突然変異研究に向いているモデル生物の大腸菌を用いているが、他の生物種での研究の基盤を築くことができたと考えられる。
|