研究課題/領域番号 |
17K20054
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松下 拓 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30283401)
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研究分担者 |
白崎 伸隆 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (60604692)
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研究協力者 |
白川 大樹
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2017年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 環境保全学 / 土木環境システム / ウイルス / 環境技術 |
研究成果の概要 |
本研究は、臨床医学分野で開発が進む非ウイルスベクター作製技術を応用し、DNAを封入したウイルス外套タンパク粒子(VLPs)を作製し、これを用いた室内浄水処理実験により、生体外での培養が困難な水系ヒト感染ウイルスの浄水処理性を評価しようとするものである。作製条件の最適化により、ノロウイルスVLPs中へのDNAの封入に成功した。しかしながら、DNA封入率は0.001%程度であった。この原因は、VLPs再合成の際に、DNAとVLPsの親和性が低いためであることが分かった。今後、VLPsと親和性の高いDNAを選択するか、アビジン/ビオチン修飾等の導入により、封入率を増加させる必要があると判断された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で行う、DNA封入VLPsにより浄水処理性を評価しようとする試みは世界的にも全く前例がなく、いかなる「培養不可能なウイルス」に対しても適用可能であるため、これまで浄水処理性を調べることができなかったサポウイルスやE型肝炎ウイルスなどの他のウイルスの浄水処理性の評価が可能となる。また、得られる結果は、実際の処理場の技術者にも大きなインパクトを与えるとともに、ウイルスの水道水質基準への組み込みについての議論にも大きく貢献でき、社会的に大きい意義を持つのみならず、これまでの病原性微生物の浄水処理性評価法を大きく変革・転換させる可能性を持った極めて意欲的な研究となり、学術的な意義も極めて大きい。
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