研究課題/領域番号 |
17K20059
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
奈良 一秀 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (60270899)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 混合栄養植物 / 安定同位体 / 菌根菌 / 菌従属栄養植物 / 移植技術 / 絶滅危惧植物 / 移植 / 希少植物保全 / 移植技術開発 / 希少植物 / 生物多様性保全 / 菌従属栄養性 |
研究成果の概要 |
キンラン等の混合栄養植物は根に共生する菌根菌からも炭水化物を受け取ることで生きているが、移植等の保全措置が難しいことで知られる。本研究によって、キンランは開空度が20%を超えるような環境下では光阻害によって光合成活性が低下すること、暗い環境下で菌への炭水化物依存度を高めるような適応はしていないことなどが明らかにされた。移植地の選定において適度な光環境の場所を選ぶことが必要であろう。炭素安定同位体比の経年変化の解析から、一部のキンラン移植個体では4年後に菌根菌との共生が再構築され、生育も回復傾向にあることが確認された。混合栄養植物の移植成否判断に安定同位体比が利用できることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑な要求性を持つ混合栄養植物は、多くの絶滅危惧種が含まれるうえに、移植等の保全措置が難しいことでも知られている。また、活着しなくても根系に蓄えた栄養で出芽する個体や活着しても休眠する個体が多く、移植の成否判断も難しい。本研究の成果は、混合栄養植物の移植技術開発に不可欠な情報を提供するとともに、安定同位体比を用いた正確な移植の成否判断へも道を開くものである。
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