研究課題/領域番号 |
17K20063
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境保全対策およびその関連分野
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研究機関 | 富山大学 (2018-2019) 大阪大学 (2017) |
研究代表者 |
小野 英樹 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 教授 (30283716)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 廃棄物再資源化 / 環境技術 / 環境材料 / 二酸化炭素排出削減 |
研究成果の概要 |
リサイクル型高度循環製鉄を実現するためには、新たな原理に基づく鉄スクラップ中循環元素の除去方法の確立が必要である。そこで新たに、鉄と不混和な相を連続的に重ねた多重相を用い、その鉄と不混和相に温度と酸素ポテンシャル差を導入することによって循環性元素を選択的に除去する“多重相スルーリファイニング”の原理を考案した。高温電気炉中の温度勾配下において、Fe(l)-Fe(s)-Ag(l)相の3相共存状態を作り、循環性元素Cuの除去を試みた。温度勾配を利用することにより脱Cuが進み、液体Ag,Fe相の温度をそれぞれ1273K,1473Kとした場合、0.05mass%まで脱Cuが可能となることわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新しい相を関与させることで生み出される酸素ポテンシャル差を上手に利用して溶鉄中で除去が困難な不純物元素を除去する試みを行った。本手法により、循環性元素Cuを純粋酸化物(Cu2O)に近い形で回収できることがわかった。そのため、酸化物をCu資源としてリサイクルが可能であり、鉄銅混合スクラップからのFe, Cu分離リサイクルプロセスの構築が期待される。また、老廃スクラップの許容度が向上することにより、排出スラグならびにエネルギー・炭酸ガス削減効果が期待できる。これらの点から、環境面を考慮した高度循環製鉄プロセスの構築につながるため、環境保全への寄与が大きい。
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