研究課題/領域番号 |
17K20082
|
研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
寺川 貴樹 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (10250854)
|
研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2017年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 陽子線治療 / ドラッグデリバリー / 粒子線治療 / 放射線感受性DDS / ドラッグデリバリーシステム |
研究成果の概要 |
本研究は癌治療のための放射線感受性ドラッグデリバリーシステム(DDS)の開発を目的とし、陽子線治療と本DDSを併用することで、低副作用で高い治療効果をもたらす化学陽子線治療を目指している。放射線感受性DDSは主にアルギン酸、ヒアルロン酸を用いて作成された。さらに、DDS破壊を効果的に誘発するためにアスコルビン酸を添加した。15㎜幅の拡大ブラッグピークを有する80MeV陽子線を用いてDDSに5, 15 Gy照射した。その結果、無照射のカプセルに比べて20~30%の薬剤放出量が増加し、本研究で開発されたDDSが陽子線治療の臨床的線量において放射性感受性を有していることが確認された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、X線に比べて腫瘍への線量集中が可能な粒子線(陽子線)治療と、抗がん剤を腫瘍組織に選択的・効率的に伝達して、副作用を低減する薬剤内包カプセル(ドラッグデリバリーシステム、以下DDS)を用い、正常組織への影響を最小限に留め、難治癌に対して優れた治療効果をもたらす新規化学粒子線治療法の開発を目指している。本研究では、放射線照射で内包薬剤が放出される放射線感受性の機能を持ったDDSの基礎開発に成功しており、低副作用・高治療効果の化学陽子線治療の可能性を示せた点に学術的、社会的意義があると考える。
|