研究課題/領域番号 |
17K20118
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研究種目 |
挑戦的研究(萌芽)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
人間医工学およびその関連分野
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
川村 晃久 立命館大学, 生命科学部, 准教授 (90393199)
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研究期間 (年度) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2018年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2017年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 幹細胞イメージング / 蛍光共鳴エネルギー移動 / 再生医学 |
研究成果の概要 |
人工多能性幹(iPS)細胞を用いた再生医療などの実用化が期待されている。一方で、安全性や医療経済性を考慮すると、多能性の獲得・維持、細胞分化の分子機構を詳細に解明することが必要とされている。我々はこれまで、線維芽細胞からiPS細胞が形成される分子機構を解析し、細胞内代謝、DNA損傷などに対するストレス応答に関する知見を報告してきた。本研究では、iPS細胞形成過程で活性が変化するストレス応答性キナーゼとしてJNKを見出した。さらに、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)の原理を利用したバイオセンサーを用いて、iPS細胞形成過程におけるJNK活性を一細胞レベルで時空間的に解析することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多能性の獲得(=初期化)や未分化性の維持および細胞分化の分子機構を、ストレス応答シグナルに着目し、これを一細胞レベルで生きた状態で解析することは挑戦的であり、iPS細胞を臨床応用するうえで最大の課題である癌化回避に向けた有用かつ意義深い研究といえる。iPS細胞を用いた再生医療は、網膜で臨床試験が実施され、心不全に対する心筋シートへの応用も期待されているが、移植後の分化抵抗性細胞の検出や、移植細胞における癌化に関わるストレス応答シグナル伝達を生きた状態で経時的にモニターする評価系はいまだ確立されていない。このような背景からも、本研究の成果は再生医療の安全な実施に貢献するものと期待される。
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