研究課題/領域番号 |
17KK0023
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
考古学
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研究機関 | 岡山大学 (2018-2021) 金沢大学 (2017) |
研究代表者 |
鈴木 真太郎 岡山大学, 文明動態学研究所, 講師 (80767757)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2021
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
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キーワード | 骨考古学 / バイオアーキオロジー / 古代マヤ文明 / 移民動態 / 安定同位体 / Archaeothanatology / Human Taphonomy / メソアメリカ / 古代マヤ / 自然人類学 / 考古人骨研究 / 古代メソアメリカ / 古代アメリカ / 文明周縁地 / 移民流動 |
研究成果の概要 |
本研究は基課題から続く一連の研究である。古代マヤ文明圏各地の古人骨を同一の方法論で研究することで、各地域、時代に存在した特徴的な移民動態が示唆された。広域で多くの資料を対象に移民動態にまつわる安定同位体比を計測した研究は前例が少なく、本研究のロウデータそのものが今後のさまざまな研究のリファレンスになりうるものである。また移民動態に伴う多民族性や、多民族性と国家論など、古人骨の分析結果を考古議論として直接昇華する場合、まずもって古人骨の出土状況を詳細に吟味する必要がある。そのための新たな学問分野であるアーキオタナトロジーの理論に基づいた事前の分析が極めて重要であることが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今古人骨の研究は従来的な巨視的アプローチを飛び越え、安定同位体の分析などいわゆる「理系」の分析方法を取り入れることが一般的になっている。安定同位体の分析と併用して運用されることの多いパレオゲノムの研究などは、過去数年で飛躍的な進歩を遂げている。しかし、そういった特殊な分析の成果を考古学的に適切に解釈するためには、まずもって発掘現場に立ちかえる必要がある。遺物の出土状況という考古学の基礎に立ち返り、それをよく理解した上でないと、解釈を誤る可能性が提示された。これは今後多くの古人骨研究の礎となるべき知見である。
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