研究課題/領域番号 |
17KK0032
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
美術史
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
南後 由和 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任准教授 (10529712)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2023
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | コンスタント / ニューバビロン / アンリ・ルフェーヴル / シチュアシオニスト / トランス・メディア / ひとり空間 / 都市 / オランダ / 建築 / パンデミック / 新型コロナウイルス / 映画 / メディア |
研究成果の概要 |
第一に、模型、ドローイング、地図制作、絵画などからなる、オランダ人の芸術家コンスタントによる「ニューバビロン」――住民たちの「遊び」によって形作られる集団的作品であり、たえず「変容」し続ける永続的なプロセスを内包した「もうひとつの生活のためのもうひとつの都市」を描いたプロジェクト――について、「トランス・メディア」という概念をもとに、5つのTransの接頭辞を持つ「翻訳」「変容」「移行」「侵犯」「伝達」が互いに連関しながら作用するプロジェクトとして論じた。第二に、日本の都市の「ひとり空間」の特徴およびそのコロナ禍における変容について、海外の都市の「ひとり空間」との比較を通じて明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
第一に、これまで日本では十分に研究されてこなかったコンスタントのニューバビロンについて、作家・作品分析を中心とする表象文化論のアプローチに、空間的形態と社会的形態の弁証法的関係に着目するアンリ・ルフェーヴルの都市・空間論を嚆矢とする社会-空間論を掛け合わせて論じることで、領域横断的な研究成果を挙げることができた。第二に、「ひとり空間」に関する研究は、未婚・晩婚化、高齢化、スマートフォンやソーシャル・メディアの普及などの現代社会の特徴に加え、日本の都市における空間、行動様式、コミュニケーションなどの特徴への認識を深める研究成果につながった。
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