研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究では、個人の思考や行動を制御する認知神経システムとしての実行機能が、異なる社会的ルールをもつ多様な集団において、他者との協調的なコミュニケーションを促進するかどうかを実験的に検討した。日本人サンプルおよびオーストラリア・アメリカ在住のサンプルを対象に新たに開発した集団切り替え実験を実施した。その結果、異なるルールを持つ集団での相互作用においては、ルールを素早く学習して切り替える能力が重要な役割を果たすことが明らかとなった。
本研究では、異なるルールを持つ集団での相互作用においては、ルールを素早く学習して切り替える能力が重要な役割を果たすことが明らかとなった。多文化共生社会の実現に向けて、共感性といった感情的な側面での社会性に加えて、集団のルールを学習するための基礎的な認知能力が大きな意味を持つ点を明らかにした点は、本研究の特色といえる。なお、相互独立的で多様性の高い社会環境において、リスク回避傾向との関連で切り替えコストの効果がみられた点については、さらなる検討が必要とされる。
すべて 2023 2022 2021 2020 2019
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 6件、 招待講演 2件)
Letters on Evolutionary Behavioral Science
巻: 14 号: 1 ページ: 1-7
10.5178/lebs.2023.100
Japanese Psychological Research.
巻: -
10.1111/jpr.12436