研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
本研究ではPrinceton大学のStone教授らと共同でAthena++コードの開発を行った。Athena++は宇宙物理学向けの新しい公開輻射磁気流体計算コードである。本研究では特に自己重力ソルバの解適合細分化格子(AMR)への対応と、その輻射輸送への拡張に取り組んだ。自己重力ソルバはAMR上では多少追加の計算コストを要するものの、安定に計算できる実装が完了した。また、Multigrid法の輻射輸送への拡張の第一段階として拡散近似の実装を行った。拡散係数の分布が滑らかな場合には安定な計算ができたが、非線形性の強い場合や拡散係数が急激に変動する場合には収束性に難があり、継続して改良に取り組む。
Athena++は輻射磁気流体シミュレーションコードであり、インターネット上で広く一般に公開している。自己重力ソルバや輻射輸送ソルバは宇宙物理学の幅広い問題に共通する基礎物理過程であり、これを実装し公開することは幅広くコミュニティに貢献する。また本コードを用いた講習会やユーザーズミーティングも開催しており、若手研究者の育成にも重要な役割を果たしている。また優れたシミュレーションコードは現在の宇宙物理学研究のインフラストラクチャと言えるものであり、国際的な共同研究の基盤ともなる。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 6件、 招待講演 5件) 備考 (3件)
The Astrophysical Journal Letters
巻: 878 号: 1 ページ: L10-L10
10.3847/2041-8213/ab22bb
The Astrophysical Journal
巻: 885 号: 1 ページ: 36-36
10.3847/1538-4357/ab44cb
https://princetonuniversity.github.io/athena/
https://www.astr.tohoku.ac.jp/~tomida/athena/
http://astro-osaka.jp/tomida/athena/