研究課題/領域番号 |
17KK0150
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
統合動物科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
浅野 敦之 筑波大学, 生命環境系, 助教 (10630981)
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研究期間 (年度) |
2018 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
13,260千円 (直接経費: 10,200千円、間接経費: 3,060千円)
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キーワード | 精子 / 細胞膜 / 鳥類 / カルシウム / 先体反応 / シグナル伝達 / 受精 / グルコース / プロテオミクス / 膜脂質 |
研究成果の概要 |
本研究では、鳥類精子において膜ラフトによる先体反応のシグナル伝達機構を調べ、さらに動物生殖工学技術開発への応用を試み以下の知見を得た。 ①膜ラフトは受精関連遺伝子群を含み、先体反応の制御を担っている②先体反応には細胞外のエネルギー基質や細胞膜調節因子を起点とする膜横断型シグナル機構が関与している③少なくともSFK, PKA, AMPKなどのタンパク質キナーゼは先体反応の細胞膜調節に関与する④卵膜への精子の結合は、細胞内カルシウムの変化を生み、その結果卵膜侵入性、運動性を向上する、ことが分かった。さらに、SFKは精子の長期受精能力保存に関与する可能性が有り、生殖工学的技術への応用が期待出来る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義は、本成果は雄生殖メカニズムに関する鳥類と哺乳類の類似性と特異性を明らかにし、生殖生物学のみならず進化生物学的に興味深い知見を示した。また精子における細胞膜による機能制御機構の重要性は、基盤データとして翻訳後修飾を含むポストゲノム研究に大きく貢献する点も意義に含まれる。 社会的意義は、ヒトや家畜で好発する生殖障害の検査・治療法の開発に有用である。さらに細胞機能を利用した次世代配偶子保存技術の開発に向けた研究シードとなり、様々な現社の問題の解析、解決にも応用できる。
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