研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に合併する薬剤性肝傷害のメカニズムを調べるために,代謝異常に基づく脂肪肝を発現し,ヒトNAFLDと類似性の高い疾患モデル(DIO-NTacマウス)を用いて,アセトアミノフェン誘発肝傷害に対する感受性の変化を調べた。DIO-NTacマウスでは,対照マウスと比べて,アセトアミノフェン誘発肝傷害が軽減しており,アセトアミノフェンの肝毒性に対する感受性が低いことが示された。また,この肝毒性感受性の低下には,脂肪肝による薬物代謝酵素の変動が関わる可能性が示された。
本研究では,近年問題視される非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に合併する薬剤性肝傷害のメカニズム解明を試みた。国内のNAFLD患者は成人の20~30%と考えられており,また患者の多くは医薬品を継続的に服用する必要があることから,本研究で得られたデータが,NAFLD患者に対する治療や医薬品開発の一助となることが期待される。
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