研究課題/領域番号 |
17KK0161
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研究種目 |
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 広島大学 (2019-2022) 北海道大学 (2017-2018) |
研究代表者 |
吉田 隆行 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (60374229)
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 観察恐怖学習 / 内側前頭前皮質 / 共感性 / パルブアルブミン / セロトニン / オキシトシン / 観察恐怖記憶 / 幼若期ストレス / 共感 / 依存 |
研究成果の概要 |
共感様行動である観察恐怖学習に関わる分子・神経回路・行動機能について、内側前頭前皮質背側部(dmPFC)からの神経投射は扁桃体基底部(BA)、中脳水道周囲灰白質(PAG)、前障(CLA)、無顆粒島皮質(AI)に多く、dmPFCに出力するニューロンはBA、CLA、AIおよび腹側海馬(vHPC)に多かったことから、BA、CLAおよびAIはdmPFCと双方向性に連絡しているものの、vHPCはdmPFCに一方向性に投射していると考えられた。さらにBAから投射を受けているパルブアルブミンニューロンをdmPFC領域に確認した。BAからのシグナルはdmPFC内において抑制性に機能すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレス障害の発症機序ならびに神経精神基盤の成熟に与える影響について新規の分子・神経回路・行動メカニズムを見出すことを目的とし、この全人類的課題について、様々な人種・文化的背景を持つ研究者が集まる国際機関において、最先端の研究手法である光遺伝学を駆使し、革新的かつ独自のアイディアを持ち寄って共同連携研究を行うことができた。国際共同研究者とともに、「環境ストレスによって生じる精神疾患」や「認知機能に関わる神経回路の発達」のメカニズム解析を引き続き継続している。薬物依存症の周辺症状でもある不安障害や気分障害ならびに発達障害や自閉症スペクトラムなどの病態解明に波及効果があると考えられる。
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