研究課題
国際共同研究加速基金(国際共同研究強化)
DEL-1は破骨細胞および血管内皮細胞から恒常的に産生が認められる分子であり,破骨細胞の抑制効果のみならず,骨代謝や間葉系幹細胞に対する作用や制御性T細胞の誘導等,多彩な機能が筆者らのグループによって見出された.DEL-1は炎症や老化に伴い減少傾向を認めることから老化に関係している可能性も高い.歯周炎と肺炎の2つの粘膜疾患を対象とした研究により,DEL-1による破骨細胞および骨芽細胞への作用機序およびDEL-1の発現制御機構が明らかになった.さらにDEL-1誘導による肺炎への応用の可能性が高まった.DEL-1の様々な疾患モデルを持つ海外研究者との共同研究によって飛躍的な研究の発展があった.
本研究成果によって,歯周炎および肺炎に対する新しい治療戦略を提示することができた.歯周炎においては,歯の周りの組織の炎症により重度な骨吸収が起き,最終的には歯が抜けてしまう.本研究で着目したDEL-1を歯周炎組織に誘導することが可能となれば,歯周炎を抑制するだけでなく,歯周炎によって失われた骨も再生可能である.さらにDEL-1による抗炎症および再生効果は,歯周炎と同様な粘膜疾患である肺炎にも応用することが可能となり,ポスト新型コロナ肺炎での破壊された肺組織の再生にDEL-1が寄与しているデータを得ることができた.今後は,DEL-1による組織再生の詳細なメカニズム解析を行い,臨床への展開を図る.
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 13件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 11件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 3件、 招待講演 3件) 図書 (1件) 備考 (4件)
Antibiotics
巻: 10 号: 3 ページ: 312-312
10.3390/antibiotics10030312
Methods Mol Biol
巻: 1 ページ: 237-250
10.1007/978-1-0716-0939-2_23
JCI Insight
巻: 5 号: 15 ページ: 136706-136706
10.1172/jci.insight.136706
The Journal of Biological Chemistry
巻: In press 号: 21 ページ: 7261-7273
10.1074/jbc.ra120.013024
The Journal of Immunology
巻: 204 号: 5 ページ: 1214-1224
10.4049/jimmunol.1900746
Archives of Oral Biology
巻: 112 ページ: 104679-104679
10.1016/j.archoralbio.2020.104679
Microbiology and Immunology
巻: 63 号: 6 ページ: 213-222
10.1111/1348-0421.12688
40021941640
Frontiers in Immunology
巻: 10
10.3389/fimmu.2019.00406
巻: 63 号: 3-4 ページ: 100-110
10.1111/1348-0421.12672
40021899825
巻: 98 ページ: 132-139
10.1016/j.archoralbio.2018.11.021
Vaccine
巻: 37 号: 1 ページ: 160-168
10.1016/j.vaccine.2018.11.015
Journal of Infection and Chemotherapy
巻: 25 号: 3 ページ: 229-232
10.1016/j.jiac.2018.08.018
Antimicrobial Agents and Chemotherapy
巻: 62 号: 11
10.1128/aac.00161-18
Journal of Proteome Research
巻: 17 号: 9 ページ: 3153-3175
10.1021/acs.jproteome.8b00263
Front Immunol
巻: 印刷中 ページ: 732-732
10.3389/fimmu.2018.00732
Scientific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 9008-9008
10.1038/s41598-018-27408-y
120006546008
https://www.caos-niigata-univ.net/
https://www.niigata-u.ac.jp/news/2020/75897/
http://www.caos-niigata-univ.net/